2022年ベストアルバム・トラック・映画・本

2022年ベストアルバム・トラック・映画・本

ベストアルバム

順不同
ジャケクリックでSpotifyへリンク
カッコ内はレーベル

Bibio - "BIB10" (Warp Records)

Beyoncé - "RENAISSANCE" (Parkwood Entertainment)

Ravyn Lenae - "HYPNOS" (Atlantic Records)

Lil Silva - "Yesterday Is Heavy" (Nowhere Music)

Madison Cunningham - "Revealer" (Verve Forecast)

Revealer - Album by Madison Cunningham | Spotify

Rival Consoles - "Now Is" (Erased Tapes)

Gábor Lázár - "Boundary Object" (Planet Mu)

Ulla - "Foam" (3XL)

Romeo Poirier - "Living Room" (Faitiche)

NewJeans - "NewJeans 1st EP 'NewJeans'" (ADOR, HYBE)

ベストトラック

ベストアルバムはあっさり書いてしまったので、
こちらは量多めに。順不同ジャンルレス。

NewJeans - Ditto

1st EP以降の活動で上がりまくったハードルを、
ルック・コンセプト・楽曲全ての領域で軽々と超えてしまった快作。

これを聴きながら歩いていると、いつものコンビニまでの道でさえ
岩井俊二的なフィルターを通過した世界に見えてくる。

作曲は1st EP「Attention」「Hype Boy」「Cookie」を作・アレンジした韓国の250(イオゴン)とRed Velvetなどを手掛けるYlva Dimbergによるもの。

1曲を通してずっと同じコード進行だが、
それを単調に感じさせない緻密なビート作りと、
バツっと途切れる終わらせ方が好き。


Madison Cunningham - In From Japan

2音下げのジャズマスターを駆るMadison Cunninghamの新作から1曲。

美しいコード進行と何拍子かいまいちわからへん1人レノン・マッカートニー

Pre-Chorusの"It comes and goes〜"からのコードの下降とか、
Bridgeの"The Planet in orbit wanes〜"の同主調転調とか
魔法がたくさん詰まってるすごい曲だと思う。

彼女はギター弾きとして知られているが、ギターで曲作っててこういう仕上がりになるかな?とか考えながらパズルを解くように聴いている。


Marci - "Entertainment"

カナダのインディーバンド"TOPS"のメンバー、Marta Cikojevicのソロ作。


中性的なボーカルと70'sなプロダクションがいい。休符の入れ方に編曲能力の高さを感じる。すごい良いのに全然プロモーションしてないからいまいち知られてないように思う。


ROSALÍA - SAOKO

スパニッシュでアメリカに殴り込み。カワサキ。
分解して聴いてみると歌、ベースとキックとスネア、控えめなライドだけでほぼ構成されている激ミニマルな曲。
印象的なベースの音色はピアノをバキバキに歪ませて作ったものらしい。(TikTokに本人による解説あり)

真夏日の、郊外の、イオンの、
駐車場に停めた車の中で、BASS BOOSTみたいなパラメーター全開にしちゃって低域ボッコボコになったカーステで聴きたい。そういう感じ。

ちなみにXG(*1)のビートジャックシリーズ
「[XG TAPE #2] GALZ XYPHER (COCONA, MAYA, HARVEY, JURIN)」の、
最後のSAOKOビートジャックでラップするJURINのフローがまじでかっけーのであわせて観てほしい。突然日本語のリリックが出てくる部分でそういえばこの人たち日本人だったわとどつかれた気分になる。

※1 avexがK-POP界に殴り込むために作ったスーパー日本人グループ。
2023年確実にどえらいことになるので要チェック。下の記事が詳しい。

【コラム】XG 『[XG TAPE #2] GALZ XYPHER』の衝撃


TWICE - Talk that Talk

このMVをYouTubeのリコメンドでたまたま観たおかげ(せい)で、
2022年の下半期はK-POPの世界へのめり込むことになった。

音楽としても好きだが、新しい世界を知るきっかけになった重要な曲なので
晴れてベストトラック入り。ベスト・オブ・ベスト・トラック。

Spotifyにある音楽は全て聴き、気になるメンバー(ジヒョ)のチッケム動画もほとんど観てしまい、気がつけば無課金ONCEでいることが恥ずかしくなってきて、BUBBLEにも課金し、しまいには推し(最終的に今はチェヨン)と同じ香水までつけるようになってしまった。年始にはファンクラブにも加入しましたよ。

K-POP全般に言えることだが、衣装は平気でメゾンブランドの服をへそ出し丈にぶった切ったりするし、
MVでCGのように見えていた部分もBTS(*1)を観ると全部セットだったりするし、
とにかくプロダクション全般にお金がかかりすぎていて本当に観ていて飽きない。

映像コンテンツの供給量も半端でなく、カムバック時期になると1日に数本YouTubeに動画が上がることも珍しくないのでガチでK-POPグループを追い始めたら1日中スマホを観るはめになる。

TWICEに関してならまだまだあと1万字ぐらい書けるが友達が減りそうなので控えておきます。

※1 Behind the Sceneの意。K-POPについて書いている時にBTSと書くとややこしい。


250 - Barabogo (바라보고)

NewJeansのトラックを手掛ける250(イオゴン)のデビューアルバム「PPONG」から1曲。ビデオはないのでパフォーマンス動画を。

音色の選択、ミックスのバランス(くそでかい音で鳴るリードが渋すぎる)など全てにエッジが効きすぎており、この人が「Attention」作ったなんて未だに信じがたい。全曲やばいので是非アルバムを聴いてほしい。ジャケもやばい。


Kelera - Happy Ending

PinkPantheressにも影響を与えたWarp Records秘蔵っ子Keleraの5年ぶり復帰作。

前作のアルバム「Take Me Apart」が本当に大好きだったので、
SNSの更新がなくなったあたりでこのまま引退か...と悲しんでいたので
復活して嬉しい。復活したらドラムンっぽいビートやってほしいなと思ってたのでこの曲が出て更にうれしい。

💡
他にも紹介したい曲はたくさんありますが、疲れたので終わります。
毎年始に公開している下記のSpotifyのベストトラックプレイリストに好きな曲は漏れなく突っ込んでいるのでそちらも聴いてみてください

おまけ:映画と本

2022年リリース作品以外も含みます

2022年はMCU制覇とスターウォーズドラマシリーズを追うので精一杯だったので新作は20本も観ておらず、薄め...

ポール・トーマス・アンダーソン「リコリス・ピザ」(2022)

PTAの映画で、フィリップ・シーモア・ホフマンの息子、
クーパー・ホフマンが主演ってだけで泣ける。
選曲も普通だし、大した出来事も起こらないし、淡々と終わるし、
半年ぐらいで別れるやろなこのカップル、と思うけど、なんかずっとキラキラ輝いている。クーパー・ホフマンが走ってるだけで泣ける。

ルッソ兄弟「グレイマン」(2022)

これを観て、自分はMCUが好きというよりルッソ兄弟のプロダクションが好きだったんだなと思った。
007/ノー・タイム・トゥ・ダイでは絶妙な物足りなさを発揮していたアナ・デ・アルマスのアクションも存分に観られたし、続編も計画されているようで、これからが期待できる作品だった。

セリーヌ・シアマ「燃ゆる女の肖像」(2019)

音楽らしい音楽はほとんど出てこない作品だが、
海や風の環境音、ドアを開けたり物を置いたりするSEがとても丁寧に作り込まれている印象だった。
できれば静かな時間に良いヘッドホンをつけて観てほしい。

ジェーン・カンピオン「パワー・オブ・ザ・ドッグ」(2021)

開拓時代末期の重厚な文芸作品(クリント・イーストウッド的な)に見せかけた耽美スリラー。1曲ぐらいしかやってなかった記憶があるが音楽はジョニー・グリーンウッド。

前半をあえて章立ての演出にしているところが非常ににくたらしいですね。
ルックはまるで違うがPTAの「ファントム・スレッド」にも似ていると思う。
しかし、こういう精神的に不安定な女性の役をやらせたらキルスティン・ダンストの右に出るものはいないね...

A・T・ホワイト「スターフィッシュ」(2018)

何年か前にYouTubeでトレイラーを見かけてからずっと気になっていたのだが、ついに公開されたので配信で。
サムネイルの女の子が、亡くなった親友の残した7本のミックステープを手がかりに誰もいなくなった街を冒険し、
世界を救うかも、みたいな筋書きなんだが、突然手塚プロが手掛けるアニメが挿入されたり、現実と幻が入り交じる展開が続きいろいろと散らかっている映画(褒めている)

監督自身が音楽家なのもあって、選曲も素晴らしいです。
まさか2022年に観る映画で65daysofstaticとか聴けるとは思わないじゃんね!


🍿その他、印象に残った映画

ジョーダン・ピール「NOPE/ノープ」(2022)
アダム・マッケイ「ドント・ルック・アップ」(2021)
アナス・トマス・イェンセン「ライダーズ・オブ・ジャスティス」(2020)
トマス・ヴィンターベア「アナザーラウンド」(2020)
レジス・ロワンサル「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」(2019)
デヴィッド・ロバート・ミッチェル「アンダー・ザ・シルバーレイク」(2018)
ジョン・ファブロー「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」(2014)


📚 書籍

田中絵里菜 - K-POPはなぜ世界を熱くするのか
大澤真幸,橋爪大三郎 - ふしぎなキリスト教
アダム・ネイマン - PAUL THOMAS ANDERSON:MASTERWORK
MOMENTS / JUN MIYAKE: 三宅純と48人の証言者たち
誠文堂新光社 - アイデア No.398 2022年 7月号
マーギット・アーブ - まだ見ぬソール・ライター THE UNSEEN SAUL LEITER
ワクサカソウヘイ - 出セイカツ記 衣食住という不安からの逃避行ち


あとがき

読んでいただきありがとうございました。
ベストバイ編も近日中にドロップ予定です。

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